土嚢袋自動製造機械
土嚢袋自動製造機械とは
ロールに巻かれた土嚢袋シートから土嚢袋を自動製造する機械です。土嚢袋シートを巻き取りながら一定の長さでヒートカット、縫製して袋状にするまでの作業を完全自動化します。
土嚢袋自動製造機械の特長
従来機の2倍!優れた製造能力
従来の土嚢袋製造機械は120枚/時程度の製造能力のものがほとんどですが、当社が製造する土嚢袋自動製造機械は2倍の240枚/時の製造能力を誇っています。
ご存知の通り、土嚢袋は作り置きに向いていません。なぜなら、コストを抑えるために安価で劣化しやすいビニールが土嚢袋の素材に使用されることが多いからです。いざ、必要となったときには土嚢袋が劣化していて、使い物にならない…といったようなことが起きるからです。
しかし、昨今ではゲリラ豪雨が原因となり発生する河川の増水反乱や土砂崩れなど、大規模な自然災害が頻繁に発生しており、急遽大量の土嚢袋が必要とされることも多いでしょう。
そうした場合でも、当社の土嚢袋自動製造機械であればスピーディーに土嚢袋を製造・調達できます。
コンピューター制御で人手いらず
従来の土嚢袋製造機では、土嚢袋シートのカットや縫製の作業が人手にかなり依存しています。なぜなら、シートが巻かれたロールの厚さやシートの残量などに全く関係なく、土嚢袋シートを巻き取るロールの回転数が一定だからです。そのため、常に作業員が横について、目測でシートのカットや縫製のタイミング見計らわなければならないのです。
それゆえ、土嚢袋のサイズや縫製を均一なものにしづらく、製造業者さんとしては品質面での不安もありました。
一方、当社の土嚢袋自動製造機械はコンピューター制御を導入。土嚢袋シートを巻き取るロールの回転数を自動で調整し、シートのカット・縫製を行う作業ライン上をシートが流れる速度が常に一定に保たれるようにしました。
人手が不要となるのはもちろん、土嚢袋のサイズや縫製を均一とすることが可能となり、品質面でも安心です。
さまざまなサイズの土嚢袋に対応
従来の土嚢袋製造機では、製造する土嚢袋のサイズを変えるために土嚢袋シートが巻かれたロールを交換しなければなりません。
一方、当社の土嚢袋自動製造機械では、あらかじめ製造する土嚢袋のサイズと枚数をいくつか登録しておけば、それに応じて異なるサイズの土嚢袋を自動的に製造できます。コンピューター制御の導入により常に作業員が横についておく必要がなくなる上に、サイズ変更の際のヘルプの作業員も不要となります。
そして何よりも、機械を停止しなくても良いことで土嚢袋の製造効率もアップします。
導入されたお客様の声
現在使用している土嚢袋製造機は30年程度使っています。よく働いてくれたと思いますが、随所に老朽化が見られるようになってきました。
また、製造する土嚢袋のサイズを変更するためにシートが巻かれたロールをいちいち交換しなければならなかったり、最低でも2名の作業員が常についていなければならず人的コストがかかり過ぎたりと、悩みもありました。
ただ、製造機械をリプレイスするだけでなく、無駄なコストをできるだけ省き製造効率をアップさせたいと思い、さまざまな製造業者さんに相談しました。その中で、大森機械さんの「コンピューター制御による土嚢袋製造の自動化」の提案に驚きましたし、機械の据付、その後のメンテナンス・アフターフォローなどの面で「ここなら安心」だと判断し、大森機械さんへ発注しました。
機械が新しくなったことで製造効率が良くなったのはもちろんですが、コンピューター制御により土嚢袋の品質がアップ、かつ、安定したことで、納入先から高い評価をいただけるようになったことが一番うれしいことでしょうか。
土嚢袋自動製造機械の開発のポイント
コンピューター制御によりシートの巻き取りスピードを調整したり、設定されたサイズに応じてヒートカットしたり、さらには縫製したりと、この制御の実現には大変苦労しました。
製造機械のコンピューター制御は当社の得意とするところで、T加工品株式会社さんやY部品株式会社さんなど納入先の多くの企業さんから評価をいただいており、今後も積極的にお客さまへ提案していきたいと考えています。
シートをヒートカットするアイロンについて
シートをヒートカットするアイロンは、縦・横2方向のアイロンを装備しました。従来の土嚢袋製造機では、製造する土嚢袋の幅に合わせてシートのロールをセットするので横方向のアイロンが1つで十分でした。セロハンテープ台やスーパーマーケットで袋詰めスペースに用意されているロールに巻かれたナイロン袋のようなものです。
ですが、1サイズのロールからさまざまなサイズの土嚢袋を製造するには、横方向だけでなく縦方向のカットも必要となりますから、アイロンも縦方向のものを装備し2つのアイロンを制御して同時に動作させる。当社としても新しい試みということで苦労しました。
縫製のタイミングの制御について
縫製のタイミングの制御にも苦労しました。いろいろと試行錯誤しましたが、ヒートカットと縫製のタイミングを合わせることで製造効率をアップさせることができ、また、製造ラインを短縮できたことで製造機のサイズを抑えることもできました。
寸法・重量、性能
寸法 | W:3600mm × D:1500mm × H:2100mm |
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重量 | 2,500Kg |
製造能力 | 横420mm × 縦620mmのサイズの土嚢袋を240枚/時 |
対応素材 | 天然繊維(絹 / 綿 / 麻 / 羊毛) 再生繊維(レーヨン) ポリ乳酸繊維 ポリエステル |
土嚢袋自動製造機械の発展例
同様の仕組みを利用することで、農作物収穫用袋やフレコンバッグなどの製造も可能です。「こんなものは作れないだろうか?」と思いつかれたお客さまは、ぜひ一度ご相談ください。